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府中市宮西町 狭小地での木造耐火建築新築工事

2016年ももうすぐ終わりとなりました。

思い返せば色々な出来事がありました。

いろいろな方との出会い・・・。

 

私にとってはそんな人たちにまた助けられた、そんな一年でした。

 

さて、府中市宮西町にて承っております木造耐火建築新築工事は着実に進んでまいりました。

 

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大工工事が進みフローリング工事を行っております。

こちらのフローリングはIOC社の『カンヌコムサ』という商品です。

巾が190㎜もありかな高級感があります。床暖にも対応しております。

お客様が、艶がなるべくないフローリングを使用したいと、ご自身で探してこられました。

 

スリット窓から入る光がフローリングの表情を美しく演出します。

晴天でも曇天でもそれぞれがいい雰囲気を醸し出しております。

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さて屋上では鉄骨屋さんが手すりを設置してくれています。

通常こういった手すりなどは既製品を使います。

但し、既製品では安全性はもちろん、コストを優先する為『野暮ったい』デザインになってしまいます。

そこで設計士の先生から制作をお願いされました。

手摺の上下には鉄の平板(フラットバー)。手すり子は12ミリの鉄筋棒。

 

主張せず。ただそこに佇むだけ。

 

シンプルですが非常にいいデザインです。

 

いやぁすばらしい!!『無いものは作る』。モノ創りの原点ですね。

改めて勉強させていただきました。

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なるべく、ボルトやナットなどの接合が出ないように、通常では避ける現場での溶接作業を行いました。

意匠を優先するとこういった作業も発生します。

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組み立て完成。鉄骨屋さんが溶接してくれている間に、私は足元のフラットバーをビス止めしてお手伝いさせて頂きました。

本当に精度の高い仕事に頭が下がりました。

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室内からみるとこんな感じ。

手すりが付くと安心感が全然違います。

手すり設置前はどこまでも行ってしまいそうな不安定感がありましたが、人の感覚としてスケルトン状態であったとしても、手すりがあることで守られているように感じます。

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鉄骨屋さんのお手伝いが午前中で終わり、午後からは大工さんのお手伝いに移ります。

大工さんの指示により私は、鉄筋ブレース=コボットの取り付けを行いました。

これは、いわゆる『筋交い』に代わる商品です。

設計上、筋交いが隠せない部分や敢えて見せたいときに使用する物です。

今回は壁ではなく床に使用しています。

専門的な言い回しをすると『水平構面』を作っております。地震時に床が捩れにくくするための対策です。

この建物は廻りを囲まれた狭小地に建築されている為、如何に上部から光を取り入れるかが大きな問題だったのでしょう。

その為吹き抜けを多用した間取りとなっております。吹き抜けは光を下階に落とすには有効な手段ではありますが、反面建築の床剛性に問題を抱えます。

その問題を解決すべくこういった商品で補完することが求められるのです。

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私もお客様とお打合せさせていただき、間取りを作成したりしておりますが、こちらの田建築研究所 田中先生にはいつも色々な勉強をさせていただいております。

 

田中先生に出会い、こちらの物件を建築させて頂けた事は、私のこれからの建築人生(アーキライフ)にとって本当に建築を知る良い機会を与えられた今年の大きな出来事だと思います。